もう一度やりなおせるなら

ずっと心の中にひっかかることがあった。

 

「この一年をやり直すなら、どうしますか?」

 

一年間、色々なことがあったと思う。それももう思い出せないほどに。

自分にとっては大きな責任を背負った一年間だったし、それだけに踏みしめた足跡を見返すのが怖くなる。

 

もっともっといい一年にしたかった。

もっと結果を残したかったし、もっとメンバーに向き合いたかったし、もっと楽しかったと言わせたかった。

いや、これまでやってこなかったことは事実であり、本当はしたくなかったのかもしれない。

ただ後悔をしてないといえば嘘になる。出来なかった失敗というよりは、やらなかった後悔だなと。

 

リーダーが自分の過去を否定することは仲間と歩んだこの時間を否定することだとも分かっているが、僕じゃない誰かが前へと進んでくれるならこの一年を否定したっていいだろうと少し卑屈にも思う。

 

なによりこの複雑に絡まった感情をほどかないと、みんなの前で笑えなさそうで、冷静に見つめなおしてみたいと感じているのだ。

 

大きく3つについて伝えようと思う。

「信念」リーダーとして常に重要な想いに対すること。

「考え方」場面場面でより良い選択肢を取るための視点の転換になるようなこと。

「組織運営」その他の組織を運営していく中でこうすればよかったなと感じたこと。 (これは組織によりけりな気がする)

 

自分の中で当たり前化しているような、無意識のようなものに関しては自分でも言及することが出来ていない。

もっと重要なことを見落としているのかもしれないし、そういった無意識に関しても文章にできるくらいに言語化することで、より多くの人が同じ轍を踏まぬようなことが出来ればと思う。

 
<信念>

・諦めないこと

これこそが成功の根本要因である。

バカな話をと思うかもしれないが、諦めた人に成功する人はいない。

諦めないために大事だと思うことが、「盲信」「確信」「自信」である。

まずはとにかく信じてみること。根拠が無くても感覚を信じる。

そしてやっていく中で、これには価値があるんだと自分の中で腑に落ちるまでやってみること。

身体知を身につけるのが早い。(これに関しては田端さんの良記事がある→)

そして、やっていく中で自分なら出来るというか感覚や、自分がやらなければならないという感覚を作っていくのだ。

とはいえ、自分が出来なかったからこそここに書いてあるのだが。

 

・想いを磨き続けること

これは上記に書いてある想いや目標を下げない、止めないということに加えて、想いや目標を高め続けるということだ。

リーダーが口にする言葉には組織を変える力がある。それは悪い方にも良い方も。

だからこそ、常に想いを高めないと組織は成長していかないし、日々思い返していつだってみんなの目線を高められるような言葉をかけられるように努めるべきである。

 

・原則に従って、弛まないこと

これは、想いや目標の実現を阻むような行動をしないということだ。

リーダーは幾分かわがままになる。人を巻き込むってことはそういうことであるだろう。

だから、その瞬間では迷惑や負担がかかってしまっているような瞬間がある。もしくは、チームのモラルが低くなってしまいそうな瞬間がある。

しかし、そういったメンバーの負担などに対して自分がへり下る必要はないし、優しく許す必要もない。

一時的な優しさは、長い目で見たときに間の抜けた時間だったと感じさせる原因になる。

絶対に守らなければいけないような防衛線を張り、そこに対しては厳格であるべきだ。

 

<考え方>
ここからは箇条書きとなる。

・考えは一度じゃ伝わらない、けどみんな反論もない。伝え続ければ変わる。

・思考と悩み、客観と悲観は別で、後者の方を取りまくってると何も変えられないまま時間が過ぎ去ってく。行動的なポジティブであろう。(楽観的ではなく)

・意外ともらってたつもりが与えることとかもあるのでどんどん誘ってみるべき(だけど逆も然り)

・もっと先輩頼るべきだった、ちょっと厚かましくても「なんでそうなるんですか」「それってどうやって考えたら良いんですか」って聞きまくれば良かった。背景分からないこと多いけど、遠慮することなく得られるものはなるべく吸収した方がいい。

・体調とメンタルには気をつけよう。結構蝕む。ベストパフォーマンスを発揮できてこそリーダー。

・愚痴を言える場を作ろう。愚痴を言っても信頼してくれる人たちには伝えても大丈夫だし、課題点にも気づいてくれる。

・自分を下げるんじゃなくて、人に求めよう。

・朗らかであろう、リーダーが楽しくしてたらみんなも楽しいし、遊べる関係だって作れる。そしていつだって相談しやすいように。

・人の良いところは褒めまくろう。褒めて困ることない。人にとって強みは無意識の部分だったりするからこそ、感じた瞬間に伝えまくれば、その強みがその人にとっても確信になっていく。

 
<組織運営>

・意思決定のミーティングはそんなにいらない。思考の深堀りはオンラインや、個別の対話で広げていくほうがいいことも多い。集まる時間は思想の共有や育成に充てられる。

・部署や役割に関係なく優秀なリソースは巻き込む。

・一緒に作業をする機会を週1で開く。インフォーマルな組織の中で創発や学びをどれくらい生み出せるか。

・大きな仕事振った人に対してはシビアに見る。信頼してても最初方向性が明確になるまではしつこく話し合って擦り合わせる。

・組織状態は週次で毎回不満やモチベ、アクションなどを回収して、遠くからでもなるべく見れるように組織づくりする。

・重要な機会はを下部チームであるプロジェクトのミーティングをマイルストーンにして浸透させる。全部が全体プレゼンでは伝わらないし。伝えるだけじゃなくて一緒に考えてもらうなども良い。

・自分のチーム以外の人間関係の問題の解消は難しい、結構リーダーによるし、それ以上にチームの人たちによる変数が大きい。チーム内の状態の把握をして、月ごとに話し合う必要はありそう。あとは緩みとなるような遊びの機会を作ったりするのもいいかもしれない。

・打ち手はやっぱりみんなで話したほうが面白い&納得感たかまる

・方針や革新の無いプランは無駄、だけど実行過程の粒度が低いプランも意味ない

・人と会うことを心がける。元気になれたり、何かが進んだり、見過ごしてたような思わぬ問に出会える。

 

大事だったと思うことを振り返るとたくさんある。

だけど、こんなにも多くのことは意識することは出来ない。

序文の方で当たり前と思ってる無意識になっているようなことを明確にしたいと言ったが、その逆でこういったことを一つ一つ無意識に落とし込んでいくことでしか成長はしていけないと思う。

 

今新しいことに向かう自分に対しても刺さることばっかりで、同じような過ちを起こさないように意識し続けようと思う。

ここから何かを学び取ってもらえれば幸いです。