成長する方法を考える vol,2
今日のお話は成長する方法についてです。
成長とは何か? ではなく、成長するにはどうするべきか?ということです。
結論から先に言えば、
成長するためには具体的な行動よりも、学び方を学ぶのが重要なのではないか
と思い、学び方に関する情報を収集しました。
このような流れで説明します。
▶︎成長とは何か
▶︎行動とは何か
▶︎成長の観点から見た人間とは
▶︎成長する方法とは
成長の定義に触れ、それと切り離せない「行動」について説明したあと、成長する時に人間の何が成長しているのかを考えます。ここまでは、体系的な理解になります。
その後、学習や成長のためのフレームワークなどに触れていきます。
▶︎成長とは何か
ここでは、成長の定義を「人がより良い状態に変化すること」とします。
(良いとは何か とかは昔記事で考えていたので、それを少しでも考えるときの幅にしてもらえればと思います。)
そして、成長をすることで人には「行動」の変化が現れます。
▶︎行動とは何か
行動とは、ここでは「人間の意図的な取り組み全て」とします。(もちろん反射とかも行動だと思いますが)
ある先輩は行動を「思考→意思決定→実行」だという風に定義しました。これはすごく分かりやすいモデルです。
また、「インプット→スループット→アウトプット」というモデルも有名ですね。
自分は、
「観察→思考→意思決定→実行」が行動という風にモデル化しました。
(実は科学的な研究の技法の、観察→推察→仮説設定→実験→考察 が参考です。)
▶︎成長の観点から見た人間とは
ここでは、人間が行動するにおいて、どのような構造から行動を起こしているかを考えます。そうすることで、効率的に成長できると考えたからです。
よく友達が「今ここの筋肉を鍛えてます!」って意識してトレーニングしないと効率よく筋肉がつかないよ って言うのですが、そのために分解してます。
分解するってことはそれぞれの要素に特徴があるから分解できるということです。
だから、要素ごとに成長させるコツや機能させるコツが違うので、しっかり分けて考えましょうということです。
このような別れ方をしていると思います。
下のものを変えればレバレッジが大きいということを意図して、この図にしました。
ナレッジはすぐに身につきますが、成果に直接的にはつながりません。
逆に現実的な成果を出すためには、スキルが重要ですが、身につくまで時間がかかります。
スキルとナレッジに関しては、本質的な理解がなくても身につく というイメージで、このように上部に置いています。
また、マインドも一時的には変わりやすい部分ではありますが、本当の意味で変えきるには時間がかかりきります。また知識や実体験から昇華させた「物事の本質」を捉えているのは、マインドにあるというイメージから、スキル/ナレッジ の下に置いています。
価値観が変われば、大きく考え方が変わるために成長幅も大きいですが、価値観は変化しにくく、実体験となるものが重要であると考えます。そうなると価値観を変えるためには、マインドレベルの変化をさせることによって行動を変化させることで、価値観を変えるのが妥当なのではないかと考えています。
そういったことから、「成長する方法」を高める部分がどこにあたるかでいうと、自分はマインドであると考えています。(今回紹介するのはナレッジですが。これらの情報を噛み砕いて、マインドへと昇華してください!)
成長する方法とは
では、ここからは成長する方法を考えていきます。
まずは、学習の2つのモデルについて触れていきます。
これらは、どのように知識が生み出されていくのか、知識がどのように応用されて行くのかなどの話です。
経験学習モデル
これは、一人の人間が自分の行動を元に、他の経験へとその経験を活かすまでのプロセスをモデル化したものです。
ここからは、経験を振り返ることで、自分なりに学びを蓄積する姿勢がそもそも重要であること、またそれは新たな手段に用いるための概念化をすることであるということが学べます。
割とシンプルに、振り返りの質を高めることって成長速度を考える上で、めっちゃ重要ですよね。1度の行動から、より多くを得る人の方が成長するに決まってるじゃないですか。
意図的に学びを生み出すんだってマインドが学びにおいて重要です。
批判的学習モデル
これは、「どのように学ぶのか」ではなく、「何を学ぶのか」にフォーカスを当てたモデルです。より実践的なモデルと言えますね。
先ほどの経験学習モデルと組み合わせて考えていきましょう。
Why→How→What というのは、ゴールデンサークルという有名なフレームですので、知らない人は調べてみても良いのではないでしょうか。
このフレームからは、近視眼的に行動のみを学ぶのではなく、「背景」というより本質に近いものを学ぶ重要性を把握できるとともに、「どこの筋肉」というのを意識して学習することを可能にします。
上の2つは有名な理論的な枠組みでした。ここからは、これに近しい部分もありますが、示唆に富んだ枠組みを紹介します。
サイクルフレームワーク
これは有名な、「PDCA」だけでは欠陥があるということから、製品化のプロセスを元にフレームワークを構築したものです。
これもまた、「どこ筋」ができる というのが一つの特徴ですね。
フレームワークにハマりすぎず、とにかく形になるまでは実行しまくって、振り返る。
そしてできるようになったら、行動が体系化されるまでサイクルを回す。
行動が上手く行くようになったら、また別の良い方法がないかと考え直す。
批判的学習モデルに近しいものはありつつも、「何ができていない時に、何を意識して行動するべきか」を考えやすいのがこのモデルですね。
経験 薫陶 研修
これは、フレームワークというよりは情報です。
「どのような行動で学ぶのが良いか」ということに対する示唆になります。
これは、会社の経営幹部になったリーダーたちに「どのような出来事が役立ったか」を質問した時の回答です。
勘違いして欲しくないのは、人の成長は「経験が7割を占めている」というデータではないことです。人はもちろん経験から学ぶ性質が強いです。
だからと言って、経験しかしないとすれば「理論」なんて意味はないですし、いわゆる「巨人の肩に乗る」ということが出来ず、進歩がすごく遅いです。
大事なのはバランスです。理論と実践の構造については、以前記事に書きました。
もしあなたが実行ばっかりしていたり、考えたり調べたりしてるだけだったり、アドバイスを実行してなかったり、メンターが居ないた時には見直してみてください。
ここでも、「どこ筋」や「学び方の使い分け」の重要性がわかります。
免疫マップ
このフレームワークも素晴らしいですね。
何が素晴らしいかって、実践的かつ本質的だと思う点です。
というのも、何を考えれば良いかが分かりやすいですし、価値観レベルの課題特定をするからです。
考え方としては、
①自分が達成したいこと、改善したいことを行動として目標に置く。(禁煙とか)
②自分のそれを阻害してしまう行動を考える(喫煙所につい行ってしまう)
③阻害行動を取っている時の気持ちを洗い出す(ストレスがある、疲れてる)
④阻害行動を自分が取っている理由を考える(愚痴が言いたい、同僚と話したい)
⑤そこにある固定観念を深掘る(喫煙所じゃないと愚痴が言えない、愚痴を言わないとストレスが発散できない など)
もちろん問題によるとは思うのですが、免疫マップというのは優しいフレームワークなのではないかと僕は思っています。無駄に怖がってしまっていることが、人間は特性的に多いのではないかと思いますが、その思い込みから自分を解放することができると思うのです。
ここでは、人の行動原理は価値観という深いところに根ざしており、価値観を理解して変えていくことが重要であることが掴めます。
以上、自分なりに示唆のある学習のためになる情報を提供し、それらを咀嚼して伝えたつもりです。
まとめ
「人を成長させる」ということをある程度テーマに考える僕なりに、人が成長したと言える状態は、「行動がどれだけ変化したか」のみではないと思うのです。
「自立的に成長できる」ようになることも、成長させたことの必要条件だと僕は思います。
そんな訳で、学び方を学ぶ重要性をピラミッドのマインドやフレームの端々で、行動を変える上で「どこ筋」が効率性の面でより重要であること などを説明させてもらいました。
それこそ人それぞれ資質も価値観も違いますから、一人一人の学習モデルを体系化することが重要ですが、まずは学び方の基礎を学んでいき、自分なりに咀嚼して、本質を掴んでマインドへと昇華させていきましょう。
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